当事者は嘘をつく
2025-04-18


著者が経験した「トラウマ」は私がこれまでイメージしていたものを遥かに超えていて、サバイバーという言い方が納得できた。またそれが著者だけに起きたのではないことは、多くの被害者の分析をした精神科医や被害者サバイバーの文章の中に「これは自分のことだ」と著者が感じたという言葉に表されている。本書は当事者だけが持つそのリアリティを、研究者目線で長期間に渡って記したことに価値がある。なるほど、そう思うのか、という記述が多数あった。性暴力に限らず、おそらく虐待なども含めた様々な被害者が同様の状態に陥る可能性があるのだろう。今後、もし私が支援者の立場になった場合はもちろん、マスコミなどで様々な当事者の言動に接してその状況を把握しようとする際にも、本書で読んだことが影響するだろう。少なくとも私に関して著者の目的は達成された、と思う。

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